ふるさと納税のオンライン申請が便利になった一方で、ふるまどや自治体マイページの違いについて疑問を持つ方が増えています。
特に年末の駆け込み寄附の時期には、どちらのサービスを使えばいいのか、ログイン方法や対応自治体に違いはあるのかといった点で迷ってしまうことも多いですよね。
私自身も最初は、なぜ複数のシステムが存在するのか、反映されないトラブルにはどう対処すべきか分からず戸惑った経験があります。
この記事では、それぞれの特徴や専用アプリの仕組み、そして困ったときの解決策について詳しく解説していきます。
- ふるまどと自治体マイページの決定的な違いと選び方
- 専用アプリIAMとマイナポータルの使い勝手の比較
- ログインできない時やデータが反映されない時の対処法
- ワンストップ特例申請をスムーズに完了させるためのコツ
ふるまどと自治体マイページの違いを徹底比較

まずは、多くの人が一番気になっているであろう「結局、この2つは何が違うの?」という点について、構造的な部分から掘り下げてみたいと思います。
実はこれ、単なる画面のデザイン違いではなく、裏側で動いているシステムや、私たちがスマホに入れるべきアプリそのものが異なっているんです。それぞれの特徴を理解すれば、自分の寄附スタイルに合わせてどちらが使いやすいかが見えてきますよ。
ふるさと納税の自治体マイページとは何ですか?
「自治体マイページ」とは、株式会社Workthyが提供している、ふるさと納税に関するあらゆる手続きをオンラインで完結できるプラットフォームのことです。
最大の特徴は、国の公式アプリである「マイナポータル」と連携している点にあります。これにより、寄附をした後のワンストップ特例申請はもちろんのこと、返礼品の配送状況の確認や、引越しをした際の住所変更手続きまで、マイページ上で幅広く行えるのが強みですね。
自治体マイページの主な特徴
- 圧倒的なカバー率
全国約1,000以上の自治体が導入しており、多くの寄附先をここで管理できます。 - 配送状況の可視化
「返礼品がいつ届くのか」というステータスを確認できる機能が充実しています。 - オンライン変更届
寄附後に引越しても、ネット上で住所変更が完結します。
私のようなユーザーからすると、「とりあえずここを見ておけば、多くの自治体の情報は網羅されている」という安心感があります。
特に、複数のサイト経由で寄附をしていても、自治体マイページに対応している自治体であれば情報が集約されるので、管理が非常に楽になるのが嬉しいポイントかなと思います。
自治体マイページの対応自治体を確認する方法

自分が寄附した自治体が「自治体マイページ」に対応しているかどうかは、非常に気になるところですよね。基本的には、寄附をした後に自治体から送られてくる「寄附金受領証明書」や案内メールに記載されているQRコードを確認するのが確実です。
また、寄附をする前の段階であっても、各ふるさと納税ポータルサイト(楽天やさとふるなど)の返礼品ページに「オンラインワンストップ対応」や「自治体マイページ対応」といったアイコンが表示されていることが多いので、そこをチェックするのも一つの手です。
覚えておきたいポイント
全ての自治体が対応しているわけではありません。対応していない自治体の場合は、残念ながら従来通り紙の申請書を郵送するか、別のシステム(ふるまど等)を利用する必要があります。
現状では全自治体の約7割近くをカバーしていると言われていますが、それでも「あれ?ここはないのかな?」というケースは稀にあります。その場合は、後述する「ふるまど」に対応している可能性が高いので、そちらも合わせて確認してみると良いでしょう。
専用アプリIAMとマイナポータルの機能比較
オンライン申請を行う上で避けて通れないのが「認証アプリ」の存在です。ここでは、ふるまどで使われる「IAM(アイアム)」と、自治体マイページで使われる「マイナポータルアプリ」の違いを見ていきましょう。
| 比較項目 | IAM(ふるまど) | マイナポータル(自治体マイページ) |
|---|---|---|
| 開発元 | 民間企業(シフトプラス社) | デジタル庁 |
| 操作性 | 申請特化でサクサク動く | 多機能だが画面遷移が多め |
| 認証の手間 | 初回以降はパスワードレス可 | 毎回マイナンバーカード読取 |
| 安心感 | 知名度はこれから | 国公式の安心感 |
IAM(アイアム)は、ふるさと納税の申請手続きに特化して作られているため、画面の動きが非常にスムーズです。特に「まとめて申請」機能を使うと、複数の自治体への申請を連続して行う際のストレスが驚くほど少ないのがメリットです。
一方、マイナポータルアプリは、国が運営しているという絶対的な安心感があります。「新しいアプリをスマホに入れたくない」という方にとっては、すでにインストール済みのマイナポータルアプリで完結するのは大きな魅力ですよね。
ふるまどと自治体マイページは併用できますか?

寄附者がシステムを選ぶというよりは、「寄附先の自治体がどちらのシステムを採用しているか」によって決まります。
例えば、A市は「ふるまど」を採用しており、B町は「自治体マイページ」を採用している場合、私たちはそれぞれのシステムを使って申請を行う必要があります。
注意点
それぞれのシステムを使って申請した場合、データが自動で統合されるわけではありません。それぞれのマイページで管理することになるため、自分がどの自治体にどのシステムで申請したか、メールなどを確認して把握しておくことが大切です。
少し手間に感じるかもしれませんが、どちらもマイナンバーカードを使ったオンライン申請であることに変わりはありません。案内に従って手続きを進めれば、紙の書類を郵送するよりはずっと楽に終わりますよ。
ワンストップ特例申請と確定申告連携の仕組み
オンライン申請の大きなメリットの一つに、確定申告(e-Tax)との連携があります。「ワンストップ特例制度」を使わずに確定申告をする場合でも、これらのプラットフォームは役に立ちます。
どちらのサービスも「寄附金受領証明書XML」というデータを発行する機能を持っています。これをe-Taxに取り込むことで、寄附先や金額を手入力する手間を省くことができるんです。
特に「自治体マイページ」は、マイナポータルの「e-私書箱」機能と連携しているため、API連携によってe-Taxへデータを自動送信しやすいという強みがあります。確定申告派の方にとっては、この連携機能の使いやすさは見逃せないポイントかなと思います。
ふるまどと自治体マイページの違いとトラブル対処

ここからは、実際に使ってみて遭遇しやすいトラブルや、「あれ?できないぞ?」と焦ってしまいがちなポイントについて、解決策を交えてお話しします。特に「ふるまど」に関しては独自の仕様も多いので、しっかりチェックしておきましょう。
ふるまどのログイン手順を解説
「ふるまど」へのログイン方法は、一般的なWEBサービスとは少し異なります。IDやパスワードを自分で決めて登録するのではなく、寄附ごとに発行される番号を使って認証を行うスタイルが基本です。
- 自治体から届いた案内用紙にあるQRコードを読み取る。
- 「ポータルサイト注文番号」や「寄附受付番号」を入力する。
- 独自のアプリ「IAM」を起動して本人確認を行う。
もし手元に案内用紙がない場合でも、ふるまどのトップページから「寄附金受領証明書に記載されている番号」と「電話番号」を入力することでログインできるケースがあります。
大切なのは、寄附申し込み時に登録した正確な情報(特に電話番号)を入力することです。
ふるまどはマイナンバーカードなしで利用可能か
これについては、「一部の機能は閲覧できるが、オンラインワンストップ申請はできない」というのが答えになります。
オンラインワンストップ申請は、法律で「マイナンバーカードのICチップによる公的個人認証」が必須とされています。そのため、マイナンバーカードを持っていない場合や、スマホがカード読み取りに対応していない場合は、オンラインでの申請完了まではたどり着けません。
ただし、申請書のダウンロードや、現在の受付状況の確認だけであれば、マイナンバーカードなしでもログインして閲覧可能な場合があります。それでも、やはり「ふるまど」の真価を発揮するにはマイナンバーカードが必須アイテムだと言えますね。
ふるまどで自治体名が出てこないのですが?

「ふるまど」で申請しようとして、検索しても自治体名が出てこない場合、以下の2つの理由が考えられます。
考えられる原因
- その自治体が「ふるまど」に対応していない
最も多いパターンです。その場合は「自治体マイページ」など、別のシステムを使っている可能性があります。 - 名称の入力間違い
正式名称ではなく通称で検索していたり、漢字の間違いがある場合もヒットしません。
特に北海道の海産物が有名な自治体や、宮崎県の都城市など、特定の人気自治体は「ふるまど」を採用していることが多いですが、全国全ての自治体が対応しているわけではありません。案内メールや書類をもう一度よく見て、「どのシステムを使うように指示されているか」を確認するのが一番の近道です。
ふるまどが自治体に反映されないのはなぜですか?
「寄附をしたはずなのに、ふるまどの画面に反映されない!」というトラブルもよく耳にします。これには主にタイムラグとデータ連携の問題が関係しています。
まず、ポータルサイト(楽天やさとふる等)で寄附をしてから、そのデータが「ふるまど」のシステムに届くまでには、数時間から数日程度のタイムラグが発生することがあります。特に年末の繁忙期には処理が遅れることもあるので、焦らず少し待ってみるのが良いでしょう。
また、「名寄せ」の失敗も原因の一つです。例えば、サイトAでは「斉藤」、サイトBでは「斎藤」のように氏名の漢字が異なっていたり、登録した電話番号が携帯と固定電話で違っていたりすると、システム側で「別人のデータ」として扱われてしまい、一覧に表示されないことがあります。
申請時のよくあるエラーと解決策

最後に、オンライン申請中によく出くわすエラーとその対処法をまとめておきます。
スマホでマイナンバーカードが読み取れない
これは一番多いトラブルです。「機内モードをOFFにする」「BluetoothをONにする」「充電ケーブルを抜く」の3点を確認してください。また、iPhoneならカメラの横、AndroidならFeliCaマークの位置にしっかりと密着させ、読み取り完了まで5秒以上動かさないことがコツです。
405 Error や 422 Error が表示される
これらはシステムの通信エラーや入力内容の不備を示しています。ブラウザの「戻る」ボタンを使って操作したり、古いQRコードからアクセスしたりすると発生しやすいです。一度ブラウザのタブを全て閉じて、最初からQRコードを読み直すと解決することが多いですよ。
確認メールが届かない
キャリアメール(docomo, au, softbank)を使っている場合、迷惑メールフィルターで弾かれている可能性が高いです。設定を見直すか、GmailなどのWebメールアドレスを使用することをおすすめします。
ふるまどと自治体マイページの違い(総まとめ)
ここまで、ふるまどと自治体マイページの違いについて詳しく見てきました。最後に要点を振り返ってみましょう。
記事のまとめ
- システムの違い
「ふるまど」は独自アプリIAMでサクサク申請、「自治体マイページ」はマイナポータル連携で配送状況確認などに強みがある。 - ユーザーは選べない
どちらを使うかは寄附先の自治体によって決まるため、両方を併用するケースが一般的。 - 共通点
どちらもマイナンバーカードがあれば、面倒な書類郵送なしでワンストップ特例申請が完了する。
結局のところ、私たちユーザーにとっては「どちらも便利なDXツール」であることに変わりありません。最初はアプリの使い分けに戸惑うかもしれませんが、一度慣れてしまえば、あの面倒な書類書きやポスト投函から解放されるメリットは計り知れません。
この記事を参考に、ぜひスムーズに手続きを済ませて、素敵な返礼品ライフを楽しんでくださいね。

